五月人形 誰が買う

初節句を控えたパパ・ママを悩ませるのが、「五月人形は誰が用意するべきか」という問題です。
結論から言えば、現代において「絶対にこうすべき」という唯一の正解はありません。 しかし、古くからの伝統や「地域による常識の違い」が根強く残っているのも事実です。
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伝統的なしきたり: 「母方の実家」が贈るのが一般的
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現代のトレンド: 両家で「折半」や、パパ・ママが「自分たちで購入」
特に注意が必要なのは、関東と関西、九州など地域によって「当たり前」が180度異なるケースがあることです。良かれと思って用意したことが、思わぬ親族トラブルに発展することも少なくありません。
この記事では、北海道から九州まで全国の地域別のしきたりを網羅し、現代の家庭に合った「角が立たない進め方」を分かりやすく解説します。
【地域別】五月人形は誰が買う?全国のしきたり一覧
五月人形の購入者は、地域に根付いた「家」の考え方によって驚くほど異なります。親世代の「当たり前」と食い違わないよう、各エリアの傾向をチェックしておきましょう。
北海道・東北:現代的な「折半・柔軟派」
歴史的な縛りが比較的少なく、しきたりよりも「実用性」や「家族の意向」が優先される傾向にあります。
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特徴: 母方の実家が贈るケースも多いですが、最近では両家でお祝い金を出し合い、パパ・ママがマンションのサイズに合わせたものを選ぶスタイルが主流になりつつあります。
関東:伝統重視の「母方の実家派」
江戸時代からの風習が色濃く残る関東では、「母方の実家が用意する」のが最もスタンダードです。
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特徴: かつて、嫁いだ娘の様子を見に行く口実として、母方の祖父母が五月人形を持って訪問した文化の名残です。今でも「初節句=母方の負担」と考える親世代が多いため、まずはママの実家に相談するのがスムーズです。
北陸・中部:豪華な「分担派」
節句のお祝いを非常に盛大に行う地域が多く、「内飾り」と「外飾り」で役割を分ける習慣が見られます。
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特徴: 「内飾りの兜は母方、外飾りの鯉のぼりは父方」といった明確な分担が決まっていることも。地域の風習が強いため、独断で買わずに両家の実家へ確認することをおすすめします。
関西・九州:家を重んじる「父方の実家派」も
東日本とは対照的に、「父方の実家(婚家)が用意する」という考え方が根強く残っている地域です。
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特徴: 「跡取り息子(内孫)のお祝いは、その家が責任を持って仕切る」という家父長制の意識があるため、母方が勝手に用意すると角が立つケースがあります。西日本にお住まい、または義実家がある場合は特に注意が必要です。
中国・四国:地域独自の「こだわり派」
基本は母方の実家が主導することが多いですが、土地特有の伝統飾りを重視する文化があります。
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特徴: 例えば高知県の「フラフ(大漁旗のような旗)」など、その土地ならではの飾りを父方が、兜を母方が贈るなど、地域特有のルールが優先されることがあります。
【現代の新常識】誰が買う?よくある3パターン
地域のしきたりも大切ですが、今の時代は「住環境」や「夫婦のこだわり」を優先するスタイルが主流です。現代のパパ・ママに選ばれている、合理的で揉めにくい3つのパターンを紹介します。
パターン①:両家で折半(お祝い金を出し合う)
現代で最も選ばれている、公平でトラブルが少ないスタイルです。
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メリット: どちらか一方の実家に金銭的負担が偏りません。「両家の孫だから、みんなでお祝いしよう」という形をとることで、角を立てずに進められます。
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進め方: 両家から「初節句のお祝い」として現金をいただき、それを購入費用に充てるケースが多いです。
パターン②:内飾りと外飾りで分担
伝統を重んじつつ、両家の顔を立てたい場合に有効な「いいとこ取り」のスタイルです。
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メリット: 「兜(内飾り)はママの実家」「鯉のぼり(外飾り)はパパの実家」と役割を分けることで、両家の面目が立ちます。
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進め方: 住宅事情で鯉のぼりが飾れない場合は、「兜はママ側、名前旗やケース飾りはパパ側」のように小物を分担するのも手です。
パターン③:パパ・ママが自分たちで購入
最近急増している、インテリアやサイズ感を最優先するスタイルです。
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メリット: 「マンションの棚に置けるコンパクトなものがいい」「木製のモダンなデザインがいい」など、自分たちの好みを100%反映できます。
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進め方: 祖父母には「自分たちで選びたい」と正直に伝え、購入費用ではなく「お祝いの席(食事会)」や「別の育児用品」をリクエストするなど、別の形でお祝いをお願いするとスムーズです。
揉めないための「相談の進め方」ステップ
五月人形を誰が買うかは、善意が空回りしてトラブルになりやすいナイーブな問題です。スムーズに決めるための「3つのステップ」を確認しましょう。
Step 1:まずは夫婦で「理想」を共有する
親に相談する前に、まずは夫婦で方向性を決めましょう。
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置き場所: マンションの棚の上か、床の間か。
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サイズ: 収納スペースはどのくらいあるか。
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デザイン: 伝統的なものか、インテリアに馴染むモダンなものか。 「自分たちの生活に合うものを選びたい」という軸を夫婦で一致させておくことが、後の親への説明でブレないポイントです。
Step 2:自分の実家に「地元の風習」を確認する
次に、それぞれの実家に「こちらの地域ではどういう風習がある?」と軽く探りを入れます。
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実母への聞き方: 「そろそろ五月人形を考えてるんだけど、お母さんの時はどうしたの?」 特に「母方が買うもの」と信じている親世代は多いため、早い段階で意向を聞いておくことで、勝手に買って角が立つリスクを避けられます。
Step 3:義実家には「相談」という形で打診する
最大の難関である義実家には、決定事項として伝えるのではなく「お伺いを立てる」姿勢が大切です。
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おすすめのフレーズ: 「妻(夫)の実家が用意したいと言ってくれているのですが、お義父様方の地域のルールや、ご希望はありますか?」 このように「相手の地域の常識を尊重する姿勢」を見せることで、「自分たちだけでのけ者にされた」という不満を防ぎ、円満な解決へと導けます。
まとめ
五月人形を誰が買うかは、かつてのような「母方の実家」という画一的なルールから、地域性や家庭の事情に合わせた「柔軟な形」へと変化しています。
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地域差を尊重する: 関東の「母方主流」や関西・九州の「父方重視」など、まずは互いのルールの違いを知ることが大切です。
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夫婦の意思を優先: 今の住環境に合うサイズやデザインを、夫婦主体で検討しましょう。
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コミュニケーションが鍵: 独断で進めず、両家に「相談」という形で花を持たせることで、初節句を円満に迎えられます。
五月人形は、誰が買ったかという形式以上に、「子供の健やかな成長を家族みんなで願う」という本質が何より大切です。本記事を参考に、関わるすべての人が笑顔になれる最適な選択を見つけてくださいね。












